ネイティブMSで見えた、PROTACのリンカー長とウォーヘッドが三者複合体に及ぼす別々の影響
- イオンモビリティー、表面誘起解離、可変温度ESIを組み合わせ、2種のBETリガンド(JQ1とI-BET726)と異なる長さのPEGリンカーで作ったBRD4–PROTAC–VCB複合体を調べた。
- 短いリンカーでは複合体がより伸びた形に保たれ、長く柔軟なリンカーでは天然に近い緩んだ構造を取れる。
- JQ1の複合体は衝突でPROTACが脱離しやすく、結合の強いI-BET726の複合体は保持しやすい。融解挙動も異なった。
💡 ポイント
リンカー最適化は依然として経験頼みなので、構造が複合体界面にどう効くかを別角度で測れるのはありがたい。気相データは溶液中の協同性そのものではなく、これだけで分解薬を順位付けはしないが、細胞での分解活性と並べれば2つのウォーヘッドの挙動の違いを説明する助けになりそうだ。プレプリントなので、査読までは暫定的な結論と見ておく。