英NHS、米英薬価合意を受けアストラゼネカの乳がん薬「エンハーツ」を助成へ

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  • 英国の医療技術評価機関NICEは、化学療法後のHER2低発現の転移性または切除不能な乳がんに対し、エンハーツ(トラスツズマブ デルクステカン)をNHSイングランドで助成することを決定。費用対効果を理由に却下した2024年7月の決定を覆した。
  • この方針転換は英米間の医薬品価格協定を受けたもので、NICEが費用対効果の閾値を引き上げ評価手法を見直した結果、より高額な革新的医薬品も新たに払い戻し対象となった。
  • エンハーツはアストラゼネカと第一三共が共同開発した抗体薬物複合体(ADC)で、この患者群において化学療法単独と比較し生存期間を有意に延長すると報告されているが、効果の大きさは試験によって異なる。
  • イングランドで約1,000人の患者が新たに治療を受けられる見込みで、決定から数日以内に治療が開始される。
💡 ポイント

NICEが、二国間の貿易交渉の成果として支払い許容水準(閾値)を恒久的に引き上げた——これが今回の本当の意味だ。対象患者数「約1,000人」という見出しの数字よりも重要なのはこちらで、一度限りの例外ではなく今後の交渉のひな型になりうる。財政規律とアクセス圧力の板挟みにある他国政府や、NICEと向き合う他の製薬企業が、この前例を持ち出してくるだろう。 アストラゼネカと第一三共にとっては、エンハーツの米国外展開(カナダ、オーストラリア、欧州の一部などコスト制約の厳しい市場)における償還交渉の後ろ盾が強化されたことを意味する。 より広く見れば、NICEが高額ADCや次世代腫瘍薬に支払う上限を押し上げたとも言え、英国上市を控える腫瘍領域ADCパイプライン全体にとって追い風となる可能性がある。 今後、両社が他の適応症や次世代ADCの価格設定をこの新たな閾値に照らして進めるかが注目点だ。

England to cover AstraZeneca breast cancer drug, a result of U.K.-U.S. drug pricing deal ↗

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