SuFExクリック反応でDNAコード化マクロ環状ペプチドライブラリーを効率化
- DNAエンコードライブラリー(DEL)は、超大規模なマクロ環状ペプチド集団をスクリーニングして創薬のヒット化合物を見つける手法だが、効率的なDNA上での環化反応が課題だった。
- 新たなDNA上マクロ環化法は、硫黄(VI)フッ化物交換(SuFEx)というクリック型の高速反応を利用してペプチド環をDNAタグ上で直接閉環する。
- この設計では、フェノール基とアリールスルホニルフルオリド基を1本のDNA標識ペプチド内に組み込み、両基が分子内で反応するよう配置している。
- 塩基性水系緩衝液に溶解するだけで、触媒や過酷な条件なしに迅速かつ高転化率の環化反応が進行する。
- この手法により、超大規模なDNAエンコード化マクロ環状ペプチドライブラリーを効率よく高収率で構築でき、DELベースのヒット探索に利用できる化学空間が広がる。
💡 ポイント
オンDNA化学は、優れたクリック反応が消えていく場所だ——CuAACは銅を使うのでバーコードが傷むし、多くのカップリング反応はトランケーション副生成物を生み、それをHPLCで何週間も追いかける羽目になる。SuFExはこの制約を本当に満たしている。金属も、カップリング試薬も要らず、フェノールとArSO2Fが塩基性水溶液中で勝手に反応するだけ。DEL合成において"クリック"反応がようやく名前通りの働きをした、という感じだ。触媒なしで高転化率というのは、QCが退屈になるということでもある——良い意味で。トランケーション体や未環化体が混入していないプールなら、下流で拾うヒットはノイズではなく本物のシグナルである可能性が高い。マクロサイクリックペプチドは低分子とバイオ医薬品の中間という魅力的なケミカルスペースを占めるが、クリーンな環化ステップがあってこそ、質を落とさずに多様性を拡張できる。地味だが、こういう手法上のブレイクスルーが次世代のDELライブラリーを静かに解放していくのだと思う。
SuFEx Cyclization Enables DNA-Encoded Macrocyclic Peptide Libraries for Drug Discovery ↗