鉄-MurB相互作用を利用した新規PETプローブで細菌感染を画像化
- 研究チームは、細菌のペプチドグリカン(細胞壁)合成に特有の酵素MurBと結合する鉄結合性の「プローブ核」を基盤とし、この相互作用を放射性標識の足場として利用した細菌標的イメージングプローブを報告した。
- 本プローブはPET(陽電子放出断層撮影)用のプラットフォームとして提案されており、非特異的な炎症マーカーに頼らず、生体内で実際の感染部位を可視化することを目指している。
- ヒト細胞には存在しない経路を標的とすることで、真の細菌感染と無菌性炎症とを区別する一助となり得、感染症イメージングにおける長年の課題に応えるものである。
💡 ポイント
MurBがヒト細胞に存在しないというのは、プローブ設計としてはこれ以上ないほどクリーンな選択性ハンドルだし、狙っているのは実在する臨床ギャップ——FDG-PETは感染と無菌性炎症を区別できないが、これなら区別できるかもしれない。鉄キレート型ウォーヘッドという発想も面白い。冷たい金属を放射性金属に入れ替えれば標識化学がタダで手に入る。あのMurB結合コアがそのまま抗菌薬リードにもなり得るのか、気になるところだ。