ポケット指向AI創薬で強力なSTAT3阻害剤を発見、大腸がん治療へ
- 既存化合物ライブラリのスクリーニングではなく、STAT3の結合ポケット内で直接候補分子を設計する、ポケット条件付き自己回帰型生成AIモデルが用いられた。
- この構造ベースの生成的アプローチにより、強力な低分子STAT3阻害剤が創出され、生物学的評価に進められた。
- この阻害剤は大腸がんに対して活性を示した。大腸がんではSTAT3の過剰活性化が腫瘍の増殖・生存を促す既知の要因として知られている。
💡 ポイント
STAT3のSH2二量化ポケットは浅く動的で、これまで多くの阻害剤プログラム(ニクロサミド誘導体、ペプチド模倣体など)が臨床に届かなかった原因だ。静的なライブラリを再スコアリングするのではなく、ポケット構造の中で直接原子を生成する手法上の飛躍こそが注目点。とはいえ「強力」という評価も、STAT1/STAT5に対する選択性と合成可能なルートが示されるまでは眉唾もの――de novo設計のヒットが頓挫しがちな部分だ。