新規TRPM7阻害剤、前臨床モデルで乳がんの増殖・浸潤を抑制
- TRPM7阻害剤NS8593をベースに、研究チームは2-アミノベンズイミダゾール誘導体群を合成し、電気生理学的記録により有望な2つのリード化合物SDUY212とSDUY225を同定した。
- 両化合物はMCF-7およびMDA-MB-231乳がん細胞株において増殖・遊走・浸潤を抑制し、アポトーシスと細胞周期停止を誘導した。さらにSDUY212は異種移植マウスモデルで腫瘍縮小効果を示した。
- この浸潤抑制効果は、TRPM7阻害下流でのEGF誘導性STAT3活性化の低下と関連していると考えられる。
💡 ポイント
蛍光アッセイのIC50だけでなく実際に電気生理で確認している点が、このシリーズを信頼できる理由だ——イオンチャネル系のヒットはオフターゲットやアッセイアーチファクトでバタバタ脱落するものだから。とはいえSDUY212を本物のケミカルプローブと呼ぶには、TRPM6/TRPM8に対する選択性パネルが欲しい。TRPM7には検証済みプローブがほぼ皆無で、この2-アミノベンゾイミダゾール骨格は合成的に扱いやすそうなので、そのSARを詰める価値はありそうだ。