シュレーディンガー、免疫・炎症の新興バイオ「テクトラ」設立へ資産ライセンス、5500万ドルのシリーズAも同時実施

partnershiplicensingbiotech spinoutimmunologycomputational drug discovery
  • 2026年9月9日、シュレーディンガー社はテクトラ・セラピューティクス(Tectora Therapeutics)とのライセンス・協業契約を発表した。同社はNEAおよびRAキャピタル・マネジメントと共同で設立した、免疫・炎症領域に特化した新興バイオテック企業である。
  • シュレーディンガーは低分子の早期プログラム2件(SDGR-4594およびSDGR-8139)をテクトラにライセンス供与し、対価として同社株式に加え、将来のマイルストーン支払いとロイヤリティを受け取る権利を得た。
  • テクトラは同時にNEAとRAキャピタルを引受先とする5,500万ドルのシリーズA資金調達を完了し、これらプログラムの前臨床開発資金に充てる。
  • テクトラは、シュレーディンガーの計算創薬プラットフォームを用いて、導入した資産を臨床候補化合物の段階へと進めていく。
  • 今回の契約により、シュレーディンガーは社内パイプライン資産を外部企業を通じて収益化・前進させつつ、株式によるアップサイドを維持できる。
💡 ポイント

シュレーディンガーは今回、自社の創薬エンジンを他社にライセンスするだけでなく、みずから収益化しにいく道を選んだ。長らく「パイプラインではなくプラットフォーム」を掲げてきた同社の事業モデルにとって、小さくない転換と言える。SDGR-4594とSDGR-8139を自社で進めず、VC出資のスピンアウト先に切り出したのは資本効率の論理だ――前臨床の資金負担をNEAやRAキャピタルに転嫁しつつ、株式とロイヤリティのアップサイドは手元に残す。定額ライセンス料ではなく株式+マイルストーン構成を選んだことは、早期段階の資産を現金で値付けするのが難しい市場環境を映している――関係者全員が将来に賭けている格好だ。Recursionやインシトロ、アイソモーフィックなど、他の計算創薬プラットフォーム企業もこの型に追随してくるかもしれない。

Schrödinger births new immunology and inflammation biotech, Tectora Therapeutics ↗

← アーカイブに戻る